■ 最近の薄型テレビの名前はなぜ濁点を多用するのか
まずはじめに断っておくが、このエントリのタイトルは怪獣の名はなぜガギグゲゴなのかという新書のタイトルをパクッている。
怪獣の名はなぜガギグゲゴなのかでは、ガギグゲゴの発音が若い男性を刺激する音であるから、と解説されているらしい。
詳しい内容は原著を参照してもらうとして、このエントリのタイトルである。
薄型テレビの名前は、異様に濁音を多用している。
SONY - BRAVIA(ブラビア)
Panasonic - VIERA(ビエラ)
東芝 - REGZA(レグザ)
Victor - EXE(エグゼ)
...とまぁ、こんな具合。
そういえば、Wooo(ウー)っていう怪獣もいたなぁ...などと思い出す(ここには濁音は入っていないが)。
揃いも揃って、濁音、濁音、濁音。
テレビに疎い人が見たら、それこそ怪獣の名前を並べられていると感じても不思議じゃない。
実に興味深い共通点であると言えないだろうか。
深く考察するまでもなく、その理由ははっきりとしている。
それは、怪獣の名前がガギグゲゴなのと同様、特定の層の消費者にアピールするためであることは明白だろう。
薄型大型テレビを購入するボリュームゾーン...それは、若年層でも高齢者層でもなく、経済的余裕のある、家計を支えている層が主なのではないか。
具体的には、「ある程度の収入があり」、「家族を支えている」層...30~40代の男性が主な購買層であると容易に想像できる。
この年代の男性は、幼い頃に特撮ヒーロー番組を観て育った年代と一致する。
各メーカーは明確に「30~40代の家庭持ちの男性」をターゲットにしてマーケティングをしていると考えられる。
この層の購入者にとって、濁音を多用したネーミングは深層心理を刺激するだけでなく、自身の幼い記憶を揺り動かすトリガーともなっているのだろう。
耳に懐かしい怪獣的なネーミングに、幼い記憶を無意識にダブらせる...こんなことが消費者に起こっているかどうかは不明であるが。
偉そうに分析してみたが、薄型テレビの名前に濁音を多用している理由を以上のように解釈すれば、電気店で幅を利かせている薄型テレビたちがなぜこのようなイカつい名前となったのかを納得でき、それだけで楽しい気分になる。
電気店で大きな売り場面積を与えられた怪獣たち...彼らの快進撃は、これからもとどまることを知らない。
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